「リゾートバイトに来てみたけど、聞いてた話と違う!」
「残業多すぎて、もう帰りたい…」
いざ仕事が始まってみたら、職場の状況が自分と合わないことってありますよね。しかもリゾバは住み込みです。
「こんなの、契約期間を終えられる気がしない…!」
そう思ってしまうこともあると思います。
でも、安心してください。
私も同じような悩みからバックレかけた経験があります。この記事では、バックレ方やデメリット、その後どうなるのかをまとめました。
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リゾートバイト先でバックレした人の話
リゾートバイトのバックレは、正直よくあることです。
私がリゾバ中にみたバックレ体験談をいくつか紹介します。
初めてのリゾバで大学生がすぐ辞めた話
山梨県の河口湖で初めてリゾバをした時の話です。
新しく派遣されてきた大学生男子が、主におばさん社員の方々から陰で悪口を言われていました。バイトの女子からも「生理的に無理」と距離を取られ、リゾバ仲間にも馴染めずにいる様子です。
そんなある日の夜中のことです。
彼は荷物をまとめてバックレてしまいました。
翌朝、彼が荷物ごといなくなっているのを確認した社員は「まあよくあること、仕方ないね」という感じでした。
彼はリゾバ先との直接雇用ではないので、社員から派遣会社に報告。あっけなく対応は終了していました。
アルファリゾートで休憩中にバックレた強者もいる
次のケースは、リゾバ先の上司から聞いた話です。
レストランの調理スタッフとして働いていたAさんは、料理長からのパワハラに悩まされていました。
料理長は夫婦仲が悪く、プライベートでのイライラを職場でぶつけていたそうです。
そしてある日。昼の中抜け休憩中に、Aさんはバックレてしまいました。
この話を教えてくれたリゾバ先の上司によると、「あの状況なら俺でもバックレるわ!」というくらい、精神的に追い込まれる環境だったそうです。
リゾートバイトのバックレ理由は3つ
リゾートバイトをバックレてしまう理由は、主に次の3つです。
- 職場の人間関係でのトラブル
- 残業、連勤が多すぎる
- 寮の設備が汚い・不十分
ひとつずつ、細かく説明します。
職場の人間関係でのトラブル
最初に紹介したバックレの実例もそうですが、職場の人間関係に問題があると、バックレたくなります。
キツい仕事をこなせても、汚い寮で生活することに抵抗がなくても、人間関係で揉めると誰だってメンタルを激しく消耗してしまいます。
理不尽に問い詰められることが日常茶飯事だったり、いわれのないことでイジメられたり…
自分のメンタルがまいってしまう前に、逃げ出すことは決して間違った判断ではありません。
残業、連勤が多すぎる
残業が多かったり、連勤が異常なほどに続くようなリゾバ先からバックレるのは、正直なところよくあるケースです。
俗にいう、ブラックリゾバですね。
ブラックリゾバに当たってしまうと、肉体的にしんどく、リゾート地を楽しむ暇なんてありません。
寝ても起きても仕事仕事…。
「自分はなにしに来たんだ…」と悩んでしまう人が多いようです。
肉体的にも精神的にも追いつめられると、バックレたくもなりますよね。
寮の設備が汚い・不十分
仕事の疲れを癒すための寮が汚かったり、設備が不十分な場合もバックレにつながります。
中には、求人の時点で設備を確認していたにもかかわらず、実際に現地に着いてみると全然違う状況で最悪…というパターンもあるようです。
寮での生活が不便だと、それだけでストレスが溜まります。ただでさえリゾバは接客業が多くてストレスを溜めがちなのに、寮でもリラックスできないとなると…
バックレよう、って思っても仕方がないかもしれませんね。
リゾートバイトでバックレるときのデメリット4つ
リゾートバイトでバックレるのは簡単ですが、もちろんデメリットがあります。
バックレのデメリットを知らないと、「こんなはずじゃなかった…」と後悔するかもしれません。
リゾバでバックレる時のデメリットは4つあります。
- 交通費が支給されない
- 損害賠償はないけど、給料カットはあり得る
- ブラックリスト入り!同じ派遣会社は二度と使えない
- 「夜逃げした」と実家に連絡される可能性がある
ひとつずつ、解説していきます。
交通費が支給されない
バックレると、リゾバ先までの交通費が支給されなくなります。
通常、リゾバ先までの往復交通費は立て替え制になっており、一時的に自分が負担することになります。
そして往復交通費を請求する条件が、リゾバの期間満了です。
期間中にバックレてしまうと、期間満了したことにならないので、交通費は返却されません。
遠方のリゾバ先だと交通費もバカにならないので気をつけておきましょう。
損害賠償はないけど、給料カットはあり得る
リゾバをバックレたことで罰金や損害賠償はありませんが、給料はカットされます。
どのくらいカットされるかは、自分がどこと契約しているか次第で変わります。リゾバにおける契約は、次の2パターンです。
- リゾバ先と直接契約
- リゾバを紹介してくれる派遣会社
①リゾバ先と直接契約の場合は、相手にもよりますが給料は全額カットされる可能性があります。
②の派遣会社の場合だと、給料をカットされるものの支払いは発生します。
なぜなら、派遣会社と契約する時に確認した「就業条件明示書兼労働条件通知書」にそう記載されているからです。
ここで実際の書面をもとに、確認してみましょう。
「就業条件明示書兼労働条件通知書」の実物はこちらです。
「就業条件明示書兼労働条件通知書」には、派遣先の情報や賃金などの大事な条件が記載されています。
バックレに関係があるのは、青枠で囲った「その他」の条件です。
青枠内に書かれている文章を引用します。
- 契約期間途中の退職の際は赴任退任交通費の支払いはカットする。
- 契約期間途中の退職を希望の場合は相当の期間の猶予を持って告知すること。
- 連絡なしの退職の場合は賃金のカット有。この場合の給与は給与日以降に弊社(下記住所)まで必ず事前連絡の上で給与を取りに来ること。
つまり、派遣会社と契約の時点で「バックレたら賃金をカットするよ」という約束に同意しているのです。
しかも、給料は派遣会社に直接取りに行かなくてはなりません。
迷惑をかけておいて、お金を取りに行くのは気持ち的に相当厳しいですよね。
派遣会社との契約であっても、メンタルが相当タフでなければ、給料は実質受け取れないものと考えていた方が良さそうです。
ブラックリスト入り!利用中の派遣会社は2度と使えない
バックレた時に利用していた派遣会社は、二度と利用することができなくなります。
なぜなら、バックレた人のことは信頼できないからです。
せっかくリゾバ先に「この人ならしっかり働ける人です」と紹介したのに、バックレられると派遣会社のメンツが立ちません。
派遣会社はリゾバ先から「バックレる人をうちに派遣したのか!」と怒られ、信用問題に発展してしまいます。
そのため、バックレた人はブラックリスト入りです。二度と求人を紹介されなくなります。
「夜逃げした」と実家に連絡される可能性がある
バックレることで、実家に連絡される可能性もあります。
派遣会社やリゾバ先からしてみれば、働く仲間が突然いなくなるわけですから相当心配します。
バックレた側としては、派遣会社やリゾバ先から電話がかかってきても出たくない気持ちはわかります。
しかし、派遣会社としては安否を確認しなければならないので、契約時に登録した「緊急連絡先」に連絡します。
緊急連絡先には実家や両親を登録している人が大多数です。
派遣会社から連絡のあった実家は、きっとすごく心配するでしょうし、もしかすると「仕事をバックレるなんてありえない!」と怒るかもしれませんよ。
リゾバでバックレる前に!正しい途中退職の方法
リゾバをバックレたくなる理由は理解できますが、バックレることのデメリットもかなり大きいですよね。
バックレるくらいなら、正しく途中退職した方が良いです。
よく考えてみれば、リゾバの環境が悪いのであって、自分に非がないのにデメリットを受けてしまうのはおかしな話ですよね。
実は、派遣会社の担当者に相談すると、損することなく途中退職が可能です。
派遣会社の担当者に連絡する
リゾバ先に不満があれば、基本的には派遣会社の担当者に相談するといいです。
意外と担当者もわかってくれて、リゾバ先の変更に応じてくれたり、辞めてOKと言われる場合もあります。
派遣会社に相談するには、電話で担当者へ連絡します。つながらなければメールでもかまいませんが、大事な話なので電話の方がベターです。
電話の時のポイントは、辞めたい理由を具体的に伝えることです。
ここで、辞めたい理由別に電話の見本を紹介します。参考にしてみてください。
電話例①:職場の人間関係でのトラブルの場合
人間関係のトラブルの場合、具体例を用意してから電話します。
人間関係は目に見えないので、説明するにはコツがいります。次のポイントを意識して説明するといいですよ。
- 実際に言われた内容(「使えない。こんなこともできないのか。」)
- 言われている状況(他のスタッフがいる中で・毎日・大声で罵倒)
- 自分の体調の変化(怖い、寝不足、体調が不安定)
人間関係のトラブルを自分ひとりで解決するのは難しいです。状況を的確に伝えることで、派遣会社の人に助けてもらいましょう。
電話例②:残業、連勤が多すぎる場合
残業や連勤が多い場合は、「どのくらいの量/頻度で残業・連勤しているのか」をハッキリさせておくと話が早いです。
アオハル君の電話が具体的だったポイントは次の2点です。
- 出勤日は2時間の残業
- 残業とは別に、業務開始1時間前には来るよう指示
これが例えば「出勤してもなかなか帰れません」「勤務前も早めに行ってます」だと、残業の多さが全然伝わらないですよね。
派遣会社に相談する時は、何時間の残業をさせられているか確認しておきましょう。
電話例③:寮の設備が汚い、不十分な場合
寮の設備について不満を相談する時は、あらためて求人・契約内容を確認してから電話します。
アオハル君は、寮の状況について細かく説明していました。
- 部屋が個室の契約だったはずが相部屋
- 問い合わせではあると言われていたエアコンとWi-Fiがない
何の情報と現状が異なっているのかも盛り込んでおくと、派遣会社に伝わりやすいです。
電話をかける時は、寮の状況を漏れなく伝えるため、手元にメモを用意すると話しやすくなりますよ。
リゾバ先の責任者には言わない!
「途中退職したい」という話は、リゾバ先の責任者に言わないようにしましょう。
なぜなら、リゾバのほとんどのケースは派遣会社経由での契約だからです。
リゾートバイトを始める前に交わした契約書を確認してみてください。雇用主が派遣会社になっているはずです。
自分が契約しているのは、あくまで派遣会社です。そのため、退職という重大な話をする流れは次のようにするのが筋です。
自分 → 派遣会社 → リゾバ先
もしリゾバ先に直接雇用されている場合は、派遣会社ではなくリゾバ先に話すことになります。
途中退職する前に確認すべきこと
状況の悪いリゾバ先から一刻も早く脱出したい気持ちはわかります。
でも、その前に今後の計画を立てることが必要です。
辞めた後も収入を得るために、2つのことを確認しておきましょう。
次のリゾバ先を確保する
まずは、辞めた後に収入が途絶えてしまわないよう、次の仕事を確保します。
やり方としては次の通りです。
- 利用中の派遣会社に相談する
- 他の派遣会社を登録する
まずは利用中の派遣会社に相談します。
この時、現状のひどさも一緒に報告することとなります。
そのため、もしかすると今のリゾバ先の環境が改善され、そのまま働き続けることができるかもしれません。
派遣会社としても手の打ちようがなければ、他のリゾバ先を紹介してくれることもありますよ。
また、利用中の派遣会社との相談に並行して、他の派遣会社にも登録しておきましょう。
というのも、今の派遣会社から自分に合った次の仕事を紹介されるとは限らないからです。他の派遣会社で求人を探しておくことで、転職活動がスムーズになりますよ。
失業保険を受けられるか確認する
失業保険を受ける資格があるかどうかも確認しておくといいです。
これは、次の職が決まるまでの生活費・収入を確保するためです。
自分が失業保険を受けられるかどうかは「雇用保険」の加入期間を確認することで判明します。ハローワークで照会可能なので、以下のリンクから問い合わせてみてください。
ところで、雇用保険は正社員のものと思われがちですが、リゾバでも加入できます。
加入方法は次の通りです。
- 31日以上の派遣期間でリゾバする
- 派遣会社に雇用保険に入りたいと相談する
31日以上の派遣期間があると、派遣会社は労働者を雇用保険に加入させる義務があります。
しかし現状では、こちらから派遣会社にお願いしないと雇用保険の手続きをしてもらえない場合があります。確実に加入しておくためにも、担当者にお願いするようにしましょう。
そして、失業保険を受給するにあたっては、退職理由によって条件が変わってきます。
退職理由は次の2つです。
- 自己都合退社
- 会社都合退社
理由別に、失業保険の受給条件を解説します。
①自己都合退社の場合
自己都合退社とは、体調不調や家庭の事情など、自分の理由で退職することをいいます。
自己都合退社での失業保険の給付条件は次の通りです。
- 退社前の2年間で、雇用保険に1年以上加入していること
雇用保険の加入期間は合算でOKなので、派遣会社を何社か利用していても大丈夫です。
②会社都合退社の場合(パワハラや新たな紹介先がない場合)
会社都合退社とは、パワハラや新たな紹介先がないなど、会社が原因で退職せざるを得ない場合のことをいいます。
会社都合退社での失業保険の給付条件は次の通りです。
- 退社前の1年間で、雇用保険に6ヶ月以上加入していること
実のところ、会社側は会社都合退社を認めたがらないことがあります。というのも、会社側に不利益が出る場合があるからです。
そのため、パワハラなど自分が明らかに悪くない場合は、担当者に「会社都合退職でお願いしたいです」と強く主張するといいですよ。
住み込みで2度とバックレないためのリゾバ選びのコツ
次のリゾートバイト選びで失敗しないために、リゾバ求人選びのポイントを2つ紹介します。
- 途中で帰った人はどれくらいいますか?と質問する
- 派遣スタッフの期間満了・延長率を確認する
詳しく解説していきますね。
途中で帰った人はどれくらいいますか?と質問する
「この求人いいな」と思えたら、担当者に直接「途中で帰った人がいるかどうか」を聞くのが一番手っ取り早いです。
もしそのリゾバ先からバックレた人がいた場合、具体的な理由まで聞き出せると、どんな職場なのかをよりリアルにイメージできます。
ただし、担当者によってはいやな顔をされる可能性があります。雰囲気が微妙になったら、あまり掘り下げない方がいいですよ。
派遣スタッフの期間満了・延長率を確認する
期間満了・延長率が高いリゾバ先はホワイトな職場である可能性が高まります。
なぜなら、派遣スタッフが「居心地がいい」と思える職場だからです。働きやすければ、期間が終わるまできっちり働けますし、都合が良いなら延長だってしたくなりますよね。
期間満了・延長率が高水準であれば、安心して働けるリゾバ先と考えられますよ。
まとめ
リゾートバイトをバックレることは、正直よくある話です。
バックレたくなる理由は主に3つあります。
- 残業、連勤が多すぎる
- 寮の設備が汚い・不十分
- 職場の人間関係でのトラブル
リゾバをバックレること自体は簡単ですが、大きなデメリットが4つあります。
- 交通費が支給されなくなる
- 損害賠償はないけど、給料カットはあり得る
- ブラックリスト入り!同じ派遣会社は二度と使えない
- 「夜逃げした」と実家に連絡される可能性がある
バックレると金銭的な負荷が大きくなる上、いろんな人に迷惑と心配をかけてしまうので、バックレはあまりいいことではありません。
リゾバ先を脱出したいと思ったら、バックレるのではなく途中退職しましょう。
途中退職は、派遣会社の担当者に相談することで可能になります。
また、途中退職に向けて動くときには、以下のことを同時並行で考えておくと安心です。
- 次のリゾバ先を確保する
- 失業保険を受けられるか確認する
退職してしまうと、収入が途絶えてしまいます。生活費を確保するために、作戦をしっかり立てることが大切ですよ。
リゾバ選びで失敗しないコツは、担当者に次の2点について問い合わせることです。
- 途中で帰った人はどれくらいいますか?と質問する
- 派遣スタッフの期間満了・延長率を確認する
担当者を通して、リゾバ先に派遣されたスタッフの声を確認することができるので、失敗を防ぐことができますよ。
せっかく楽しみにしていたリゾバなのに、行ってみたら劣悪な環境でガッカリ…ということはあるかもしれません。
でも、そこでバックレるのはできる限り避けた方が自分のためになります。
派遣会社の担当者に相談すれば、正しい方法で状況を変えることができますよ。
リゾバ先で困ったことがあったら、遠慮なく担当者と相談してみてくださいね。